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預かり保育の補助 — 一時預かり事業(幼稚園型)の仕組みと、園の収支での置き方

「預かり保育の補助は、どこから、どういう条件で入るのか」— 施設型給付を受ける幼稚園・認定こども園の預かり保育は、市町村の一時預かり事業(幼稚園型)として実施すると、市町村から補助を受けられます。実施要綱の決まり、保護者の負担と無償化(施設等利用費)の関係、園の収支での置き方を、こども家庭庁と文部科学省の通知から整理しました。

この記事の要点

  • 一時預かり事業(幼稚園型Ⅰ)は、幼稚園・認定こども園に在籍する満3歳以上の子どもを、教育時間の前後や長期休業日に一時的に預かる事業。市町村の事業で、園はその委託(補助)を受けて実施する
  • 教育・保育従事者は子どもの年齢と人数に応じて配置し、保育士か幼稚園教諭の免許を持つ人が2分の1以上(当分の間は3分の1以上でも可)、人数は2人を下回れない
  • 保護者に負担を求められるが、保育の必要性の認定を受けた1号の子どもは月額1.13万円を上限に施設等利用費(無償化)の対象。園の収支は「市町村の補助 + 保護者の利用料(施設等利用費を含む)」と「従事者の人件費」で組み立てる

一時預かり事業(幼稚園型)とは — 市町村の事業を園が受ける

市町村は、地域子ども・子育て支援事業として、児童福祉法に規定する一時預かり事業を行うものとされています(子ども・子育て支援法59条10号)。保育所等を利用していない家庭で一時的に家庭での保育が困難になる場合や、育児疲れによる保護者の負担を軽減するために、保育所・幼稚園・認定こども園などで子どもを一時的に預かります。幼稚園型は、園に在籍する子どもを主な対象にした類型です。

一時預かり事業(幼稚園型Ⅰ)の主な決まり(実施要綱)
項目内容
実施場所幼稚園または認定こども園
対象の子ども主として、園に在籍する満3歳以上の幼児で、教育時間の前後や長期休業日などに園で一時的に保護を受ける者
職員の配置幼児の年齢と人数に応じて教育・保育従事者を配置し、そのうち保育士か幼稚園教諭の免許を持つ人を2分の1以上にする(当分の間は3分の1以上でも可)。人数は2人を下回れない(園と一体的に実施し、園の有資格の職員が対応できる場合の例外あり)
保護者負担事業の実施に必要な経費の一部を保護者負担とすることができる
費用国は事業に要する費用の一部を別に定めるところにより補助する

幼稚園型には、当分の間の措置として、保育を必要とする2歳児を定期的に預かる幼稚園型Ⅱもあります。実施場所は幼稚園(新制度園と私学助成園)で認定こども園は対象外、対象の子どもは3号認定を受けた2歳児です。実施できるのは「保育提供体制の確保のための実施計画」の採択を受けた市町村で、施設型給付費等を重ねて支給することがないよう留意するとされています。

保護者の負担と無償化 — 施設等利用費は月額1.13万円まで

預かり保育の利用料は保護者に負担を求めることができます。1号認定の子どもの保護者が保育の必要性の認定(施設等利用給付認定)を受けると、幼稚園の利用に加えて、預かり保育の利用料が利用の実態に応じて月額1.13万円までの範囲で無償化の対象になります。園の預かり保育は、一時預かり事業(幼稚園型)と同様の基準を満たすよう指導・監督されます。

ただし、満3歳になった日から最初の3月31日までの子どもは、住民税非課税世帯に限って対象になり、上限は月額1.63万円です。課税世帯の子どもは、3歳児クラスに上がる4月から対象になります。

施設等利用費の支払方法は市町村が定め、特定教育・保育施設については現物給付(園が市町村から受け取る形)が原則です。園が利用料を受け取り、保護者が市町村から償還を受ける方法(償還払い)の市町村では、園の収入は保護者からの利用料になります。

園の収支での置き方 — 事業として収支を分けて見る

預かり保育の収支を組み立てる

  1. 収入を3つに分ける

    市町村からの一時預かり事業の補助、保護者からの利用料、施設等利用費(現物給付の場合)を分けて置く

  2. 人件費を預かり時間で見る

    教育・保育従事者の配置人数 × 預かり時間で人件費を見積もる。教育時間の教諭と兼ねる部分は按分する

  3. 経費を足す

    おやつ・教材・光熱費など、預かり時間に応じて増える経費を足す

  4. 収支差を毎月見る

    利用人数の少ない日や長期休業日の収支を月ごとに並べ、赤字の月と黒字の月の構造をつかむ

会計上は、市町村からの一時預かり事業の資金は交付の形に合わせて科目を決め、委託(受託)として受け取る場合は付随事業収入の小科目「受託事業収入」、補助金として交付される場合は補助金収入として計上します。保護者からの利用料は園の科目の決まりに沿って計上します。市町村への実績報告に合わせて、預かり保育の収支を分けて集計できるようにしておきます。

まとめ — 補助・利用料・施設等利用費を分けて、時間で人件費を見る

預かり保育の補助は、市町村の一時預かり事業(幼稚園型)の委託(補助)として入り、保護者の利用料は保育の必要性の認定を受けた子どもについて月額1.13万円まで施設等利用費の対象になります。収入を3つに分け、人件費を預かり時間で見積もれば、預かり保育が園の収支に効いているかどうかが見えます。あなたの園の預かり保育は、月ごとに見て黒字でしょうか。補助の申請や収支の分け方は、シミュレーションと無料相談でお手伝いします。

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※免責事項: 本コラムは一般的な情報のご提供を目的とするもので、個別の事案に対する助言ではありません。内容は執筆時点の法令・通知等にもとづいており、その後の改正などにより現在の取り扱いと異なることがあります。正確な記載に努めていますが内容を保証するものではなく、本コラムの情報にもとづいて行われたご判断について、当事務所は責任を負いかねます。実際の手続きやご判断にあたっては、公認会計士等の専門家にご相談ください。

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