「監査を入れたいが費用が心配」「外部監査費加算という言葉は聞くが、いくらもらえるのか分からない」— この記事では、外部監査費加算の対象・金額の決まり方・受け取りの流れを、実際の単価を使って説明します。

この記事の要点

  • 施設型給付を受ける幼稚園・認定こども園が、公認会計士等の外部監査を受けたときの加算
  • 金額は「利用定員の区分ごとの単価×3月時点の利用こども数」。年1回、3月分に加算
  • 多くの園で、会計士監査の費用はこの加算の範囲に収まる

外部監査費加算とは

外部監査費加算は、公定価格 (施設型給付費) に上乗せされる加算のひとつです。園の会計について公認会計士または監査法人の監査 (外部監査) を受けた場合に、その費用を賄うためのものとして設けられています。

公定価格の単価表 (別表第2) では、幼稚園と認定こども園に外部監査費加算の欄が設けられています。認定こども園は、幼保連携型・幼稚園型・保育所型・地方裁量型の4類型とも同じ単価表を使います。

外部監査そのものは義務ではありません。任意で監査を受けた園に、費用の手当てとして加算が付く、という建付けです。

金額の決まり方 — 単価×3月の利用こども数

金額は次の式で決まります。

  1. 園の利用定員から、単価表の定員区分にあてはめて「1人あたりの単価」が決まる
  2. その単価に、3月時点の利用こども数を掛ける
  3. 年1回、3月分の施設型給付費に加算される

認定こども園は、1号・2号・3号を合わせた園全体の利用定員で単価が決まり、掛けるこども数も園全体の人数です。また、この単価は地域区分 (地域ごとの人件費の割増) によって変わりません。令和8年度の単価表では、どの地域でも同じ額です。

外部監査費加算の単価 (令和8年度・抜粋) (円/人)
利用定員単価 (円/人)
26人から30人まで14,160
56人から60人まで7,500
91人から105人まで4,660
106人から120人まで4,250
181人から210人まで2,810

定員が小さい園ほど1人あたりの単価が高く、定員が大きい園ほど低くなります。定員規模によらず、監査に必要な費用がおおむね賄える水準になるよう設計されているためです。

実際にいくらになるか — 3つの試算例

外部監査費加算の試算例 (令和8年度単価・年額)
園の例加算の年額
幼稚園・定員30人・3月の利用28人396,480円
認定こども園・定員60人・3月の利用60人450,000円
認定こども園・定員120人・3月の利用120人510,000円

あなたの園の金額は、当サイトの監査費用シミュレーションで、類型・利用定員・こども数を入れるだけでその場で確かめられます。

受け取りの流れ

加算は、3月分の施設型給付費の請求に反映される形で園 (施設の設置者) に支払われます。すでに加算を受けている園なら、自治体へ提出する3月分の請求明細で金額を確認できます。請求の具体的な様式や添付書類は自治体ごとに定められているので、初めて加算を受ける年は、監査を依頼する会計士と一緒に確認しながら進めると確実です。

監査費用との関係 — 実質負担なしの仕組み

外部監査費加算は「外部監査の費用のための加算」なので、監査報酬が加算の範囲内に収まっていれば、園の実質的な持ち出しはありません。弊所の監査報酬は、基本的に外部監査費加算と同額でお願いしており、すでに監査を受けている園が弊所へ変更される場合も、現在の報酬より高くなることはありません。

Q. うちは私学助成の幼稚園ですが、対象になりますか。

外部監査費加算は施設型給付 (公定価格) の加算なので、私学助成のままの幼稚園には付きません。施設型給付への移行を検討する際の判断材料のひとつとして、移行後はこの加算で監査費用を賄えることを覚えておくとよいと思います。