監査の会計士を探すことになったものの、何を基準に選べばよいのか分からない — 園にとって会計士選びは何十年に一度のことなので、迷うのが当たり前です。この記事では、面談のときに確認したい5つのポイントを、聞き方の例と合わせて紹介します。
この記事の要点
- いちばん大事なのは「園の会計に慣れているか」。一般企業の監査経験だけでは測れない
- 費用は外部監査費加算の範囲に収まるかで判断すると、比較の軸がぶれない
- 「監査を受けて終わり」にならないか、指摘の伝え方まで確認する
ポイント1: 園の会計に慣れているか
学校法人の会計は、資金収支計算書や基本金など、一般企業の会計とは考え方が大きく違います。さらに施設型給付の園では、公定価格の加算や処遇改善など、制度の理解が欠かせません。
面談では「幼稚園・認定こども園の監査をどのくらい担当してきたか」を率直に聞いて構いません。園の会計と制度の両方に慣れた会計士なら、監査もヒアリングも園の言葉で進みます。
ポイント2: 費用は加算の範囲に収まるか
施設型給付を受ける園なら、監査費用のものさしは外部監査費加算です。見積りを受け取ったら、自園の加算の金額 (利用定員と3月のこども数で決まります) と見比べてください。
報酬が加算の範囲に収まっていれば、園の実質的な持ち出しはありません。加算を大きく超える見積りには、その理由 (施設数が多い・特別な事情がある等) の説明を求めましょう。
ポイント3: 指摘の伝え方 — 監査が改善につながるか
監査の価値は、報告書をもらうことだけではありません。気付いた点がその場で共有され、翌年度の事務の改善につながっていくかどうかで、監査の意味は大きく変わります。
面談では「気付いた点はどんな形で伝えてもらえますか」と聞いてみてください。指摘の理由と直し方まで説明してくれるかが、答えから見えてきます。
ポイント4: 連絡・訪問の体制
監査の時期以外でも、会計処理で迷ったときに気軽に聞けるかどうかは、日々の安心感に直結します。質問への返事の速さ、来園の頻度、オンラインでの相談可否など、1年間のお付き合いの形を具体的に確認しておきましょう。
ポイント5: 長くお願いできるか
会計士の交代は園にとって大ごとです。だからこそ、次の先生には長くお願いできることが大切になります。年齢や事務所の体制など、10年後も監査を続けてもらえそうかという視点も、遠慮せず持ってください。
| ポイント | 聞き方の例 |
|---|---|
| 園の会計への慣れ | 園の監査はどのくらい担当されていますか |
| 費用 | 見積りは外部監査費加算と比べてどうですか |
| 指摘の伝え方 | 気付いた点はどんな形で伝えてもらえますか |
| 連絡・訪問の体制 | 監査の時期以外の相談はできますか |
| 継続性 | 長くお願いすることはできますか |
Q. 複数の会計士と面談してもよいですか。
構いません。むしろ比較して選ぶのが自然です。公認会計士には守秘義務があるので、面談や見積りの内容がほかへ伝わることはありません。
Q. 現在の監査と比べるときは何を見ればよいですか。
費用・指摘の伝わり方・質問への対応の3つを、いまの監査に当てはめて採点してみてください。比較した結果「いまのまま続ける」という結論でも、それは納得して選び直したということなので、意味のある比較です。