監査の日が近づくと、「何を用意しておけばいいのか」「足りないものがあったらどうしよう」と不安になるものです。この記事では、園監査で使う資料の典型的な一覧と、ふだんからの整理のコツを紹介します。

この記事の要点

  • 必要な資料は会計士が事前に一覧で案内する。園が推測して揃える必要はない
  • 使うのは日ごろの帳簿・書類そのもの。監査のために新しく作る資料は基本的にない
  • 「どこに何があるか分かる状態」にしておくことが、いちばんの準備

資料は「一覧が届いてから」でよい

監査で使う資料は、監査計画に合わせて会計士が事前に一覧でお知らせします。園の側で「たぶんこれも要るだろう」と推測して準備する必要はありません。

とはいえ、どんなものが挙がるのかを知っておくと安心です。以下が典型的な一覧です。

典型的な資料一覧

  • 計算書類 (資金収支計算書・事業活動収支計算書・貸借対照表) と附属明細
  • 総勘定元帳・仕訳帳 (会計ソフトのデータのままで可)
  • 預金通帳・残高証明書・現金の出納帳
  • 規程類 (経理規程・給与規程・就業規則など)
  • 理事会・評議員会の議事録
  • 給付費・補助金・加算の通知や実績報告の綴り
  • 契約書・請求書・領収書の綴り
  • 園児数の分かる資料 (在籍名簿・認定こども園は号別の内訳)
  • 給与台帳・源泉徴収関係の書類

こうして並べると多く見えますが、すべて園がふだんの運営で作っている書類です。監査のための特別な作り物はありません。

いちばんの準備は「場所が分かること」

監査当日にいちばん時間を取られるのは、資料が無いことではなく、どこにあるか分からないことです。書類の綴りに年度と種類のラベルを付けておく、通帳と印鑑の保管場所を決めておく、会計ソフトの閲覧を用意しておく — この程度の整理で、当日の進みは大きく変わります。

日ごろからファイリングの型が決まっている園は、監査の直前に慌てることがありません。逆に言えば、監査を機にファイリングの型を作ってしまうのが、事務改善の近道です。

足りないものが見つかったら

一覧の中に「うちには無い」「作っていない」というものがあっても、それ自体を恐れる必要はありません。無いことが分かるのも監査の成果のうちで、次年度からどう整えるかを会計士と一緒に決めればよいだけです。

たとえば経理規程が実態と合っていない、議事録の記載が薄いといった点は、多くの園に共通する「あるある」です。直し方には定石があるので、指摘と合わせて改善の道筋が示されます。

Q. 会計ソフトを使っていても、紙で印刷しておく必要がありますか。

原則として、画面やデータで確認できれば十分です。どの形で見られるようにしておくかは事前の打ち合わせで決めるので、大量の印刷を先回りして行う必要はありません。

Q. 資料の準備にどのくらいの時間を見ておけばよいですか。

日ごろの書類が揃っている園なら、一覧を受け取ってから半日〜1日程度の整理で足りるのが一般的です。初年度で書類の所在の確認から始める場合でも、会計士に「あるものから順に」と相談しながら進めれば大丈夫です。