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外部監査と自治体の指導監査の違い — 二重の負担にならないのか

「自治体の指導監査を受けているのに、さらに外部監査も受けたら二重の負担では」— もっともな疑問です。この記事では、2つの監査の目的と中身の違い、そして外部監査が指導監査の負担をむしろ軽くする関係を整理します。

この記事の要点

  • 指導監査は行政による運営全般の確認、外部監査は会計士による会計の専門的な点検
  • 見る範囲も立場も違うので、置き換えの関係ではなく補い合いの関係
  • 外部監査で会計面が整うと、指導監査の会計項目はすんなり通るようになる

指導監査 — 行政が運営全般を確かめる

指導監査は、都道府県や市町村が、園の運営が基準どおり行われているかを確かめる行政の手続きです。

対象は運営の全般に及びます。職員の配置、保育の記録、安全管理、そして会計・経理。行政としての指導が目的なので、基準に照らした「適・不適」の形で結果が示されます。

園にとっては受け身の監査で、時期も範囲も自治体が決めます。

外部監査 — 会計士が会計を深く点検する

外部監査は、園が自ら契約した公認会計士等が、計算書類とお金の管理の仕組みを専門的に点検するものです。

対象は会計に絞られますが、その分深く入ります。数字の裏付けの検証、お金の流れの確認、事務の弱い部分の指摘と直し方の提案 — 行政の指導監査ではそこまで踏み込まない領域です。

施設型給付を受ける園なら、費用は公定価格の外部監査費加算が手当てします。報酬が加算の範囲内なら、園の実質負担はありません。

2つを並べると

指導監査と外部監査の違い
観点指導監査外部監査
実施するのは都道府県・市町村園が契約した公認会計士等
目的基準に照らした行政指導計算書類の信頼性の担保と事務の改善
範囲運営全般 (会計は一部)会計・経理を深く
時期自治体が決める園と会計士が計画する
費用なし監査報酬 (外部監査費加算が手当て)

二重の負担にはならないのか

結論から言えば、重なりよりも補い合いのほうがずっと大きい関係です。

外部監査で会計の仕組みが年間を通じて整えられていると、指導監査の会計項目で指摘を受けることが減ります。指導監査で会計の指摘を受けてから慌てて直すのではなく、外部監査で先に見つけて直しておく、という順番になるからです。

また、自治体によっては、外部監査を受けていることを指導監査の実施方法の判断で考慮する取り扱いを設けている場合があります。お住まいの自治体の要綱を確かめてみてください。

まとめ — 受け身の監査と、園が使う監査

指導監査は園が「受ける」もの、外部監査は園が「使う」ものです。

行政の確認は待つしかありませんが、会計の備えは園の意思で整えられます。外部監査は、そのための道具として公定価格に費用まで用意されている仕組みです。

Q. 外部監査を受ければ指導監査は免除されますか。

免除される制度ではありません。ただし会計面の指摘が減ることで、指導監査への対応の負担は実際に軽くなります。自治体ごとの取り扱いは要綱で確認してください。

Q. 指導監査で会計の指摘を受けたばかりですが、外部監査を入れる意味はありますか。

あります。指摘を受けた直後は、直し方を専門家と一緒に設計する好機です。翌年の指導監査までに仕組みを整える伴走役として、外部監査を使ってください。

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