ささき公認会計士事務所 幼稚園・認定こども園の監査専門 無料相談

監査でよく聞かれる質問と答え方 — 質問の意図が分かれば怖くない

監査で何を聞かれるのか分からない — この不安が、監査を実際より大きなものに見せています。この記事では、園監査でよく出る質問5つをその意図と一緒に紹介し、答え方の原則を示します。

この記事の要点

  • 監査の質問は誤りを責めるためではなく、数字の裏付けを確かめるためのもの
  • 答え方の原則は「事実を、書類で、分かる範囲で」。その場で取り繕わない
  • 分からないことは「調べて後日お答えします」でよい。それが正しい対応

質問1 「この支出は何のためのものですか」

いちばん基本の質問です。金額の大きい支出や、科目名だけでは中身が分からない支出について、目的と実態を確かめています。

答え方は、事実をそのまま。「園庭の遊具の修繕です」「研修の参加費です」と用途を言い、請求書や納品書を示せば十分です。うまく説明しようと飾る必要はありません。

質問2 「この備品は、いまも園にありますか」

固定資産台帳に載っている遊具や備品が、実際に園にあって使われているかを確かめる質問です。監査では帳簿の数字だけでなく、通帳や備品などの現物を直接確かめる手続きがあります。

答え方は、置き場所に案内して現物を見せるだけです。壊れて処分したものが台帳に残っていたら、その旨をそのまま伝えてください。台帳と現物のずれは園の決算で実際によく見つかるもので、台帳から落とす処理をすれば済む話です。

質問3 「この残高の内訳を教えてください」

未収入金や預り金など、残高だけでは中身が見えない科目について、何がいくら含まれているかを確かめる質問です。

内訳の一覧表があれば、それを出すだけで終わります。なければ「作って後日お渡しします」でよいのです。監査を機に内訳表を作っておくと、翌年からは出すだけになり、決算の点検にも使えます。

質問4 「前年と大きく違うのはなぜですか」

収入や支出が前年から大きく動いた項目について、理由を確かめる質問です。誤りを疑っているというより、園の実態と数字が合っているかの確認です。

「こども数が減ったため」「修繕を今年にまとめたため」と、園で起きたことを言葉にするのが答えです。理由が分からない増減こそ、誤りが隠れている場所なので、答えられない項目は一緒に原因を調べることになります。

質問5 「現金は誰がどのように管理していますか」

日々の現金の扱い — 誰が数え、誰が記帳し、誰が確かめるか — を聞く質問です。誤りや不正が起きにくい体制かを見ています。

実際の手順をそのまま説明してください。理想の姿ではなく、いまの実態を答えるのが重要です。弱い部分があれば、監査人が直し方まで示すのが仕事です。

答え方の3原則

5つの質問に共通する原則は、この3つだけです。

  1. 事実だけを答える — 推測や記憶で埋めない。「たぶん」で答えるより「確認します」が正しい
  2. 書類で示す — 口頭の説明より、請求書・議事録・台帳を1枚出すほうが早くて確実
  3. 分からなければ後日でよい — その場の即答は求められていない。調べて正確に答えるほうが評価される

Q. 質問にうまく答えられないと、監査の結果に響きますか。

その場で答えられるかどうかは、監査の結論には影響しません。大事なのは、最終的に裏付けが確かめられることです。時間がかかっても正確な資料が出てくる園は、監査人から見て信頼できる園です。

Q. 質問への対応は、誰がするのがよいですか。

日々の記録に関する質問は、実務を知る事務の担当者が答えるのが基本です。園の方針や大きな支出の判断に関する質問は、理事長・園長が答えます。全部を1人で受ける必要はありません。

ご相談・お見積りは無料です。現在の先生に知られることはありません。

交代のご相談 (無料・守秘義務あり)

※免責事項: 本コラムは一般的な情報のご提供を目的とするもので、個別の事案に対する助言ではありません。内容は執筆時点の法令・通知等にもとづいており、その後の改正などにより現在の取り扱いと異なることがあります。正確な記載に努めていますが内容を保証するものではなく、本コラムの情報にもとづいて行われたご判断について、当事務所は責任を負いかねます。実際の手続きやご判断にあたっては、公認会計士等の専門家にご相談ください。

お知らせ・コラムの一覧へ戻る