会計士の交代を考えるとき、必ず気になるのが「費用は上がるのか、下がるのか」です。この記事では、園監査の報酬がどう決まるのか、交代で何が変わりうるのか、そして園側での確かめ方を整理します。
会計士の交代で監査費用は変わるのか — 報酬の決まり方と確かめ方
この記事の要点
- 監査報酬は事務所ごとの決め方しだい。交代で上がる園も下がる園もある
- 施設型給付の園には外部監査費加算があり、報酬が加算の範囲内なら実質負担はゼロ
- 「報酬が加算と同額」の形なら、こども数が変わっても持ち出しが生じない
監査報酬は「決まった相場」がない
園監査の報酬に、公定の料金表はありません。事務所ごとに、園の規模・往査の日数・作業量から見積もる形が一般的です。
長くお付き合いのある先生の報酬は、契約当初の水準が続いていることが多く、いまの作業量と釣り合っているかは外から見えません。交代の検討は、この釣り合いを確かめる機会にもなります。
比べる物差しは「外部監査費加算」
報酬の水準を確かめるとき、施設型給付を受ける園には分かりやすい物差しがあります。公定価格の外部監査費加算です。
外部監査費加算は、外部監査の費用を手当てするために公定価格に設けられた加算で、金額は「利用定員の区分ごとの単価×3月時点の利用こども数」で決まります。令和8年度の単価では、多くの園でおおむね年37万〜62万円の範囲に収まります。
制度が「監査費用はこのくらい」と見積もっている金額ですから、報酬がこの範囲に収まっているかは、ひとつの目安になります。
交代で費用はどうなるか — 3つのパターン
| 交代後の報酬 | 園の実質負担 |
|---|---|
| 加算の金額より高い | 差額が園の持ち出しになる |
| 加算の金額と同額 | 実質負担なし。こども数が減って加算が減れば報酬も同じだけ下がる |
| 加算の金額より低い | 実質負担なし。差額は園に残る |
弊所の監査報酬は、基本的に外部監査費加算と同額でお願いしています。この形なら、園の規模やこども数の増減にかかわらず、報酬と加算がちょうど打ち消し合い、持ち出しが生じません。
費用以外に見ておきたいこと
交代の判断を費用だけで行うのはおすすめしません。同じ「監査」でも、往査の丁寧さ・指摘の分かりやすさ・年度途中の相談のしやすさは事務所によって大きく違います。
安くなっても監査が形だけになれば、指導監査や決算での手戻りという形で、別のコストが園に返ってきます。費用と品質はセットで確かめてください。
Q. 交代の見積りだけ取ることはできますか。
できます。直近の計算書類と園の定員・こども数が分かれば、報酬の見積りは出せます。いまの契約を動かす前に、まず数字を並べて比べてください。
Q. うちの園の加算の金額を手早く知る方法はありますか。
当サイトのシミュレーションで、園の類型・利用定員・3月時点のこども数を入れるだけで、令和8年度の単価に基づく加算の年額がその場で分かります。
ご相談・お見積りは無料です。現在の先生に知られることはありません。
外部監査費加算を試算する →※免責事項: 本コラムは一般的な情報のご提供を目的とするもので、個別の事案に対する助言ではありません。内容は執筆時点の法令・通知等にもとづいており、その後の改正などにより現在の取り扱いと異なることがあります。正確な記載に努めていますが内容を保証するものではなく、本コラムの情報にもとづいて行われたご判断について、当事務所は責任を負いかねます。実際の手続きやご判断にあたっては、公認会計士等の専門家にご相談ください。