毎年度、公定価格の改定の資料が届くたびに「厚すぎてどこを見ればよいか分からない」と感じていませんか。この記事では、理事長・園長・事務長が改定の資料を読むときの要点を、順番に整理します。
公定価格の改定をどう読むか — 園が確認するのは3か所だけ
この記事の要点
- 公定価格の単価表は、国の告示の別表として年度ごとに改められる
- 全部読む必要はない。自園に関係する行は「施設の類型・地域区分・定員区分」で決まる
- 改定の影響は「単価×こども数」で機械的に試算できる。加算の新設・見直しは見落としやすい
公定価格は告示で決まり、年度ごとに改められる
施設型給付を受ける園の収入の柱である給付費は、国が定める公定価格をもとに算定されます。
その単価表は告示の別表として定められ、年度ごとに改正の告示が出ます。令和8年度分は、令和8年4月8日施行の告示 (令和8年こども家庭庁告示第9号) で改められました。
つまり「今年の単価はいくらか」は、毎年この告示の別表を見れば確かめられる、という仕組みです。
全部読まなくてよい — 自園の行は3つの区分で決まる
単価表 (別表第2) は「幼稚園」「保育所」「認定こども園 (教育標準時間認定)」「認定こども園 (保育認定)」と、施設の類型ごとに分かれています。
そのうえで単価は、地域区分と定員区分で決まります。厚い単価表のうち、自園に関係するのは自園の類型・地域・定員が交わる数行だけです。
なお、加算の中には地域区分で単価が変わらないものもあります。外部監査費加算はその一つで、どの地域でも定員区分だけで単価が決まります。
改定の資料で確認する3か所
| 確認する場所 | 見るポイント |
|---|---|
| 基本分単価 | 自園の類型・地域・定員の行の単価が、前年度からどう動いたか |
| すでに受けている加算 | 単価や要件が変わっていないか。要件が変わると提出書類も変わる |
| 新設・見直しの加算 | 自園が新たに対象になる加算がないか |
制度の見直しは加算の形で入ることが多く、たとえば令和7年4月には処遇改善等加算Ⅰ・Ⅱ・Ⅲが「処遇改善等加算」に一本化されました。単価の増減だけでなく、加算の顔ぶれの変化まで見るのが「読めている」状態です。
影響額は「単価×こども数」でつかむ
公定価格の多くは「1人あたりの単価×こども数」の形をしています。
外部監査費加算を例にすると、利用定員90人の幼稚園の単価は1人あたり年5,220円 (令和8年度)。3月の利用こども数が85人なら、年額443,700円が3月分の給付費に上乗せされます。
このように、自園の区分の単価さえ拾えば、改定の影響は電卓で追える大きさに分解できます。資料全体を読み込むより、自園の数行を毎年定点観測するほうが、ずっと実用的です。今年度の資料が届いたら、まず自園の行だけ確かめてみてください。
Q. 改定は園が何もしなくても反映されますか。
給付費の算定には反映されますが、加算の中には園からの計画・報告の提出が前提のものがあります。処遇改善等加算はその代表で、様式に沿った書類の提出が要ります。
Q. 単価表はどこで見られますか。
こども家庭庁のウェブサイトに、告示と別表 (単価表) がまとめて掲載されています。下の出典のページから、年度ごとの資料へたどれます。
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