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理事会・評議員会への決算報告 — 数字の伝え方の

決算の数字はそろったのに、理事会・評議員会でどう説明すればよいか毎年悩む — そうした声は少なくありません。この記事では、計算書類をそのまま配る以外の、伝わる報告の型を紹介します。

この記事の要点

  • 決算は監査を経て理事会の承認を受け、評議員会へ届く。説明はこの流れの要
  • 伝える数字は「今年の収支」「大きく変わった項目と理由」「手元資金のこれから」の3つに絞る
  • 計算書類とは別に、この3つをまとめた1枚ものを用意すると質疑が具体的になる

決算が理事会・評議員会に届くまで

私立学校法のもとで、園の計算書類は年度終了後3か月以内に作成し、監事の監査を受けたうえで理事会の承認を経て、定時評議員会へ進みます。このため多くの園では、5月から6月にかけて監事監査→理事会→評議員会と続く日程になります。

一方、施設型給付を受ける園が任意で導入する外部監査(公認会計士等による会計監査)は、この法定の流れとは別の位置づけです。監査人が園へ来る時期(往査)に決まった型があるわけではなく、園と会計士の日程調整で決まっていくのが実務です。理事会の前に往査が入ることもあれば、評議員会の前後の時期に重なることもあるようです。

※会計監査人を置く法人(大臣所轄の大規模法人など)では、会計監査人の監査を経て理事会へ進む流れが法定されています。本記事は、会計監査人を置かない知事所轄の園法人を前提にしています。

報告の場に集まる理事や評議員の多くは、会計の専門家ではありません。だからこそ、計算書類を配って「ご覧のとおりです」で終える報告では、園のお金の状態は伝わりません。役員が園の状態をつかめる形に翻訳するのが、決算報告の仕事です。

伝える数字は3つに絞る

計算書類の科目を上から順に読み上げる報告は、聞く側の集中が続きません。次の3つに絞るのが型です。

  1. 今年の収支はプラスだったのかマイナスだったのか
  2. 去年と大きく変わった項目はどれで、なぜ変わったのか
  3. 手元の資金はどれくらいあり、これからどう動く見込みか
  4. と3)で園の今の体力を、2)で1年の出来事を伝えます。修繕や大きな購入があった年は、2)で「計画どおりだったか」まで添えると、質疑が前向きになります。

1枚ものにまとめる

この3つを、計算書類とは別のA4・1枚にまとめておくのがおすすめです。数字は概数でよく、去年との比較を並べ、大きく動いた項目には一言の理由を付けます。

1枚ものに載せる中身
区画載せること
収支のまとめ今年の収支と去年との比較
動いた項目大きく増減した科目とその理由(2〜3項目)
資金の見通し手元資金の水準と、来年度の大きな支出予定

1枚ものは議事録の添付資料にもなり、翌年の報告のたたき台としても使い回せます。

説明に詰まる論点こそ、監査の使いどころ

「この科目の増え方をどう説明したものか」— そうした論点は、監査のときに監査人へ聞いてしまうのが早道です。決算報告で問われそうな点を監査の場で整理しておけば、理事会・評議員会での説明に根拠が伴います。

外部監査を受けている園なら、監査人の視点は報告資料づくりの強い味方です。今年の決算説明で困った点を、次の監査のときにぶつけてみてください。

質問が出ない報告を、伝わった証拠にしない

質問が出ないのは、伝わっている証拠とは限りません。数字が伝わっていないと、質問のしようがなく沈黙になります。3つの数字と理由まで示した報告に変えると、かえって質疑は増えますが、それが健全な状態です。

※理事会・評議員会の位置づけや決算の手続きは、園の寄附行為の定めによっても異なります。ご自身の園の寄附行為とあわせて確かめてください。

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