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園舎・園バス・遊具の減価償却 — 耐用年数の決め方と計算書での見え方

園舎を建て、園バスを買い替え、すべり台を新しくする — 大きな買い物のあとに毎年ついてくるのが減価償却です。園舎やバスの値段は、決算書のどこにどう出てくるのでしょうか。この記事では、学校法人会計での減価償却の決まりと、園が耐用年数をどう決めるか、計算書類にどう載るかを整理します。

この記事の要点

  • 時の経過で価値が減る固定資産は減価償却する。方法は定額法だけ(学校法人会計基準8条)
  • 耐用年数は基準に表が無く、園が経理規程で定めて毎年同じように使う。税法の耐用年数表(鉄筋コンクリートの園舎47年・木造の園舎22年・園バス5年・すべり台やぶらんこ10年)が目安の1つ
  • 貸借対照表には減価償却額の累計額を差し引いた残額で載せ、固定資産明細書と注記で中身を示す(19条・40条・41条)

減価償却の決まり — 定額法だけ、対象は価値が減るもの

学校法人会計基準は、固定資産のうち時の経過によりその価値を減少するものを減価償却資産と呼び、これについて減価償却を行うと定めています(学校法人会計基準8条1項)。減価償却の方法は定額法によるものとされ(8条2項)、会社の会計のように定率法を選ぶことはできません。

園舎・園バス・遊具・備品は減価償却資産です。一方、土地のように時の経過で価値が減らないものは対象になりません。定額法では、取得価額を耐用年数の各年に均等に配分するので、毎年の減価償却額は一定になります。

耐用年数は園が決める — 目安は税法の耐用年数表

学校法人会計基準には、資産ごとの耐用年数の表がありません。耐用年数は各学校法人が経理規程などで定め、毎年同じように使い続けます。決め方の目安として広く使われているのが、税法の「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」の別表です。日本公認会計士協会の委員会報告第28号も参考の耐用年数表(鉄筋・鉄骨コンクリート造の建物50年・木造20年など)を示し、省令の別表かこの表によっていれば妥当な会計処理として扱うとしています。どちらを基にしているかを経理規程に書いておくのが実務です。

園の主な固定資産と、税法の耐用年数表の年数(目安)
資産省令の別表第一の区分耐用年数
園舎(鉄筋コンクリート造)建物・学校用のもの47年
園舎(木造)建物・学校用のもの22年
園バス車両及び運搬具・乗合自動車5年
すべり台・ぶらんこ・ジャングルジム構築物・児童用の遊戯用のもの10年

※表の年数は税法の別表の値です。園の経理規程で定めた年数が実際の計算に使われ、中古で取得した資産は残りの使用可能期間を見積もって定めます。

年度の途中で取得した資産は、上の例のように年額を月数で按分するのが原則です。金額の重要性が乏しい資産なら、その年度は年額の2分の1にする、翌会計年度から償却を始める、といった簡便な方法も認められています(委員会報告第28号)。

計算書類への出方 — 残額で載せ、明細書と注記で中身を示す

貸借対照表では、減価償却資産は減価償却額の累計額を控除した残額で記載します。必要があれば、科目ごとに累計額を控除する形式で記載することもできます(19条)。累計額を直接控除して残額だけを載せた場合は、減価償却額の累計額の合計額を計算書類に注記します(40条3号)。減価償却の方法など重要な会計方針も注記の事項です(40条1号)。

さらに、計算書類の附属明細書として固定資産明細書を作り、会計帳簿に基づいて資産の動きを示します(41条)。園舎の取得、園バスの除却、遊具の買い替えは、この明細書で追えるようになっています。

取得から現物の照合までの流れを確かめてみましょう。

固定資産を取得したあとの4つの段階

  1. 台帳に登録する

    取得価額・取得日・耐用年数・置き場所を固定資産台帳に書く

  2. 毎年度、償却する

    定額法で計算した減価償却額を計上し、累計額を更新する

  3. 明細書と注記を作る

    固定資産明細書に動きを載せ、累計額の合計と会計方針を注記する

  4. 現物と照合する

    台帳の資産が実際にあるか、廃棄した遊具が台帳に残っていないかを年に1回確かめる

迷ったときの見方 — 「毎年同じ」を守る

耐用年数を何年にするかで、毎年の減価償却額は変わります。園にとって大事なのは、正解の年数を探すことより、決めた年数を毎年同じように使い、規程に書いて監査や理事会に説明できるようにしておくことです。年によって年数を変えると、計算書類の比較ができなくなります。

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