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保育教諭の資格の特例は令和11年度末まで — 免許か資格の一方で働ける経過措置と、もう一方を取る特例の期限

幼保連携型認定こども園の保育教諭は、幼稚園教諭免許状と保育士資格の両方を持つのが原則ですが1、どちらか一方で働ける経過措置が令和11年度末まで続いています。経過措置の中身、主幹保育教諭・指導保育教諭だけ先に終わる期限、もう一方の免許・資格を取りやすくする特例の要件と期限を、条文とこども家庭庁・文部科学省のページに沿って整理します。

根拠:1認定こども園法15条1項

この記事の要点

  • 保育教諭は、幼稚園の教諭の普通免許状を有し、かつ保育士の登録を受けた者でなければならない1
  • 改正法の施行日から15年間は、免許状か保育士の登録の一方があれば保育教諭等になれる(認定こども園法一部改正法附則5条)。期限は令和11年度末で、主幹保育教諭・指導保育教諭は令和8年度末まで(文部科学省のページ)
  • 保育士資格を取る特例は、幼稚園等での3年以上かつ4,320時間以上の実務経験で特例教科目は最大8単位(こども家庭庁のページ)。幼稚園教諭免許状を取る特例は保育士等として3年かつ4,320時間以上で8単位、期限は令和12年3月31日(文部科学省のページ)

根拠:1認定こども園法15条1項

原則と経過措置 — 両方が原則、15年間はどちらか一方で保育教諭になれる

幼保連携型認定こども園には、園長と保育教諭を置かなければなりません1。主幹保育教諭、指導保育教諭、主務保育教諭、保育教諭と、保育教諭に準ずる職務に従事する講師は、幼稚園の教諭の普通免許状を有し、かつ保育士の登録を受けた者でなければなりません2。特別の事情のあるときは、保育教諭に代えて助保育教諭か講師を置くことができます3。

根拠:1認定こども園法14条1項2同15条1項3同14条23項

ただし、平成24年の改正法は経過措置を置いています。改正法の施行日から起算して15年間は、幼稚園の教諭の普通免許状を有する者か保育士の登録を受けた者は、令和9年4月1日施行の改正後も、保育教諭と、保育教諭に準ずる職務に従事する講師になることができます(認定こども園法一部改正法附則5条)。助保育教諭と、助保育教諭に準ずる職務に従事する講師も、同じ15年間は幼稚園の助教諭の臨時免許状があればなれます(認定こども園法一部改正法附則5条)。主幹保育教諭・指導保育教諭・主務保育教諭を一方だけで務められる期間は、これより短くなっています(次の節)。

現在の附則5条の文言は、施行日から起算して15年間です(認定こども園法一部改正法附則5条)。もとは10年でしたが、令和6年法律第53号により、いずれか一方で保育教諭等となることができる期間と保育士資格取得の特例の期日が、15年間 (令和11年度末) に延びました(こども家庭庁のページ)。文部科学省のページも、同法施行 (平成27年4月) 後15年間 (令和11年度末まで) は一方で保育教諭等になれるとしています(文部科学省のページ)。令和12年4月以降も働き続けてもらうには、それまでにもう一方を取る必要があると考えて、職員ごとの予定を今のうちに確かめてみてください。

原則

保育教諭は、幼稚園の教諭の普通免許状を有し、かつ保育士の登録を受けた者でなければならない。

認定こども園法15条1項

ただし

改正法の施行日から起算して15年間は、幼稚園の教諭の普通免許状を有する者又は保育士の登録を受けた者は、保育教諭等となることができる。

認定こども園法一部改正法附則5条

主幹保育教諭・指導保育教諭だけ先に終わる — 令和8年度末まで

経過措置の延長は、職によって長さが違います。文部科学省のページは、主幹保育教諭と指導保育教諭は2年間の延長 (令和8年度末まで) で、令和9年度以降は両方を有している必要があるとしています(文部科学省のページ)。こども家庭庁のページも、いずれか一方で主幹保育教諭・指導保育教諭となることができる特例の延長期間は12年間 (令和8年度末) になったと注意を促しています(こども家庭庁のページ)。条文の上では、令和9年4月1日に施行される改正後の附則5条1項に、主幹保育教諭・指導保育教諭・主務保育教諭は含まれません(認定こども園法一部改正法附則5条)。

令和9年4月1日以降は、これらの職に一方の免許・資格だけの人を充てることができなくなります(認定こども園法一部改正法附則5条)。主幹保育教諭・指導保育教諭を置いている園は、その人の免許・資格を最初に確かめてみてください。

公定価格の基本分単価には、副園長・教頭・主幹保育教諭・指導保育教諭をいう主幹保育教諭等を2人配置するための費用が含まれています(こ成保38)。主幹保育教諭等の配置がなされていない場合は、「主幹保育教諭等の専任化により子育て支援の取組みを実施していない場合」の減額調整を行う必要があるとされています(こ成保38)。主幹保育教諭等を専任化させるための代替保育教諭等を配置していない場合も、この減算の対象になります(FAQ No.258)。

もう一方を取る特例 — 保育士資格は3年以上かつ4,320時間以上、幼稚園教諭免許状は3年かつ4,320時間以上

幼稚園教諭免許状を持ち、幼稚園等で3年以上かつ4,320時間以上の実務経験がある人は、保育士養成施設で最大8単位の特例教科目を修得した後に、保育士試験によって保育士資格を取れます(こども家庭庁のページ)。8単位を修得すると保育士試験は全科目免除で、通学制なら20日間程度の見込みです(こども家庭庁のページ)。

令和5年度からは幼保2年特例もあり、この3年以上かつ4,320時間以上に加えて、平成27年4月以降の幼保連携型認定こども園で保育教諭として2年以上かつ2,880時間以上働いた人が対象です(こども家庭庁のページ)。この特例では特例教科目8単位のうち2単位を修得したものとみなされ、修得する単位は6単位になります(こども家庭庁のページ)。この特例で保育士の登録を受ければ、免許状と登録の両方を持つ保育教諭の要件を満たします1。

根拠:1認定こども園法15条1項

保育士資格の特例は、令和11年度末の保育士試験が最後です(こども家庭庁のページ)。ただし、令和11年度に特例教科目を修得した人か実務経験を満たした人は、令和12年度の保育士試験を特例で受験できます(こども家庭庁のページ)。この人は保育士資格を取得するまでの間、保育教諭として勤務できない点に注意が必要です(こども家庭庁のページ)。

保育士が幼稚園教諭免許状を取る特例は、文部科学省の期限付き特例です。保育士等としての実務経験が3年かつ4,320時間以上ある人は、大学で修得する単位が8単位に軽減され、これに加えて幼保連携型認定こども園での保育教諭等としての2年かつ2,880時間以上の実務経験があれば6単位です(文部科学省のページ)。この特例の期限は令和12年3月31日で、令和12年4月1日以降は特例を適用して免許状を取得することはできません(文部科学省のページ)。年度末は個人からの申請を受け付けない教育委員会もあるので、令和11年度の早い時期に申請まで終える予定にしておきましょう(文部科学省のページ)。

2つの取得の特例
取りたいもの持っているもの実務経験修得する単位申請先・方法期限
保育士資格幼稚園教諭免許状幼稚園等で3年以上かつ4,320時間以上 (幼保2年特例はこれに加えて幼保連携型で保育教諭として2年以上かつ2,880時間以上)特例教科目 最大8単位 (幼保2年特例は6単位)保育士養成施設で修得し、保育士試験 (8単位で全科目免除)令和11年度末の保育士試験まで (令和11年度に修得か実務経験を満たせば令和12年度の試験も特例で受験可)
幼稚園教諭免許状保育士資格 (一種は学士の学位も)保育士等として3年かつ4,320時間以上大学で8単位 (左の実務経験に加えて幼保連携型で2年かつ2,880時間以上なら6単位)都道府県教育委員会に申請し、教育職員検定令和12年3月31日

公定価格との関係と今日の作業 — 経過措置の間は資格の減算がない、職員ごとの予定を表に持つ

公定価格には配置基準上求められる職員資格を有しない場合の調整があり、必要な保育教諭等の数に含まれる教育・保育従事者のうち免許状と保育士資格のいずれも有しない者の数を2で除した人数で調整します(こ成保38)。幼保連携型認定こども園の保育教諭については、当分の間は経過措置が適用されるため、資格要件に係る減算は適用しないこととされています(FAQ No.50)。いずれも持たない人を必要な保育教諭等の数に含めると、この調整の対象になります(こ成保38)。

ただし、一方だけを持つ人を公定価格の保育教諭等に含めるのは令和12年3月31日までの間に限られ、副園長・教頭・主幹保育教諭・指導保育教諭は令和9年3月31日までの間に限られます(こ成保38)。なお、教育・保育に直接従事しない副園長・教頭は、公定価格の保育教諭等の免許・資格の要件の対象外とされています(こ成保38)。経過措置が終わる令和12年4月以降の扱いは、公定価格の改定の内容を確かめてから判断することをお勧めします。

職員ごとの取得の予定を決める

  1. 名簿を作る

    保育教諭等の職員ごとに、幼稚園教諭免許状 (種類) と保育士登録の有無を確かめる

  2. 期限を分ける

    主幹保育教諭・指導保育教諭・主務保育教諭 (令和8年度末) と、保育教諭・講師 (令和11年度末) に分ける

  3. 特例の要件を確かめる

    実務経験の年数と時間数を出勤簿で数え、3年かつ4,320時間 (幼保2年特例はこれに加えて幼保連携型での2年かつ2,880時間) を満たす時期を確かめる

  4. 受講と申請の予定を置く

    養成施設・大学の開講時期と、保育士試験の申込時期・教育委員会への申請時期を職員ごとに決める

  5. 証明書を出す

    実務経験の証明書を園が作る。園を移ってきた職員の分は前の園に依頼してもらう

保育教諭等の免許・資格の確認表
職名幼稚園教諭免許状 (有・無・種類)保育士登録 (有・無)特例の対象 (取るもの)実務経験の年数と時間単位の修得の予定申請の予定備考
主幹保育教諭
指導保育教諭
保育教諭
保育教諭
講師
助保育教諭

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経過措置と特例の終わり

  1. 令和8年度中主幹・指導保育教諭の候補者の受講・申請
  2. 令和9年3月31日主幹保育教諭・指導保育教諭の経過措置の終わり
  3. 令和11年度中保育教諭の受講・試験・申請
  4. 令和12年3月31日保育教諭等の経過措置と免許状の取得の特例の終わり
  5. 令和12年度令和11年度に修得した人などの特例の保育士試験。資格を取るまでは保育教諭として勤務できない

申請は令和11年の秋までに出すつもりで、職員ごとの予定を組んでおきましょう。

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