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活動区分資金収支計算書の読み方 — 教育活動・施設整備等活動・その他の活動の3区分と、園が作らなくてよい条件

資金収支計算書を見ても、園の本業でお金が残ったのか、園舎の工事や借入れで動いたのかが分かりにくいと感じる理事長・事務長の方へ。活動区分資金収支計算書の3つの区分の読み方と、園を運営する学校法人が作成を省略できる条件を整理します。

この記事の要点

  • 活動区分資金収支計算書は、資金収支計算書の決算の額を教育活動・施設や設備の取得や売却などの活動・資金調達などその他の活動の3つに分けた計算書類1
  • 施設整備等活動とその他の活動は定義に当てはまるものだけを入れ、残りは広く教育活動に入れる (実務指針第45号)
  • 知事所轄で会計監査人を置かない法人は作成しないことができる2。作らない法人も、教育活動の収支差額の見方は資金繰りの説明に使える

根拠:1学校法人会計基準16条・学校法人会計基準39条2同50条

3つの区分 — 本業の収支・施設や設備の収支・資金調達などの収支

各会計年度の計算書類は、貸借対照表・事業活動収支計算書・資金収支計算書と、資金収支計算書に基づいて作る活動区分資金収支計算書です1。活動区分資金収支計算書には、資金収支計算書の資金収入と資金支出の決算の額を、3つの活動ごとに区分して載せます2。

3つの活動とは、教育活動、施設や設備の取得や売却などこれらに類する活動、資金調達などそれ以外の活動です2。日本公認会計士協会の実務指針は、施設整備等活動とその他の活動は定義に従って区分し、それ以外の収支を広く教育活動に入れるという考え方を示しています(実務指針第45号)。

根拠:1学校法人会計基準16条2同39条1項

3つの区分と園での例
区分入るもの園での例
教育活動による資金収支施設整備等とその他に当たらない収支。学生生徒等納付金、経常費等の補助金、人件費、教育研究経費、管理経費など毎月の施設型給付費と利用者負担額、職員の給与、光熱水費、教材費
施設整備等活動による資金収支施設や設備の取得と売却、施設設備のための寄付金・補助金、施設設備に用途指定のある特定資産の取崩しと繰入れ園舎の増築や大規模修繕、遊具や園バスの購入、減価償却引当特定資産への繰入れ
その他の活動による資金収支資金調達と資金運用、預り金の受払いなどの経過的な収支、過年度修正額園舎の借入金の収入と返済、借入金の利息、職員の源泉所得税の預り金

読み方 — 小計がプラスなら、本業の資金で施設や設備の支出を賄えた

文部科学省の通知にある事業報告書の記載例を見ると、活動区分資金収支計算書の形が分かります(6高私参第27号)。教育活動の収入計と支出計の差引に調整勘定等を加減して教育活動資金収支差額を出し、施設整備等活動も同じ形で収支差額を出します。2つの差額を足したものが小計で、そこにその他の活動の収支差額を加えると支払資金の増減額になります(6高私参第27号)。

読み方の軸は小計です。小計がプラスなら本業の資金で設備の支出を賄え、マイナスなら借入れか繰越資金で埋めたことになります。手元の計算書で、まず小計の符号を見てみてください。

区分で迷うもの — 寄付金・補助金・特定資産は目的で分ける

実務指針は、迷いやすい3つの収支の分け方を示しています(実務指針第45号)。寄付金は、施設設備の拡充などのためという寄付者の意思が明確なものだけを施設整備等活動に入れ、意思が明確でないものは教育活動に入れます。ただし、寄付金趣意書に施設の建設資金とそれ以外の使途を並べて募集し、寄付者の意思がどちらとも特定できない寄付金は、主たる目的の活動区分に計上するなどの方法によるとされています(実務指針第45号)。補助金も、交付の根拠や交付要綱の趣旨から施設設備のためという目的が明確なものだけが施設整備等活動です。

特定資産の取崩しと繰入れは、施設設備に用途指定のあるもの (減価償却引当特定資産など) は施設整備等活動、それ以外に用途指定のあるもの (退職給与引当特定資産など) はその他の活動に入れます(実務指針第45号)。施設型給付費や利用者負担額は、施設設備の目的で交付されるものではないので教育活動です。

作成を省略できる条件 — 知事所轄で会計監査人を置かない法人

原則

各会計年度の計算書類には、資金収支計算書に基づいて作る活動区分資金収支計算書が含まれる。

学校法人会計基準16条

ただし

会計監査人非設置知事所轄学校法人は、活動区分資金収支計算書と基本金明細書を作成しないことができ、高等学校を設置する法人では活動区分資金収支計算書だけが省略の対象になる。

学校法人会計基準50条

会計監査人非設置知事所轄学校法人とは、都道府県知事が所轄庁で、会計監査人を置かない学校法人です1。省略するかどうかは法人の選択で、採用した表示方法は毎会計年度継続して適用します2。前年度まで作っていた法人がやめるときは、理由を整理しておきましょう。

根拠:1学校法人会計基準48条2同2条4号3同16条・学校法人会計基準50条

今日の作業 — 3年分の収支差額を1枚に並べる

今日の作業では、活動区分ごとの収支差額を3年分並べた表を作ることをお勧めします。作成を省略している法人は、資金収支計算書の科目を3つの区分に組み替えるだけで作れます。

活動区分ごとの収支差額の推移表
年度教育活動資金収支差額施設整備等活動資金収支差額小計その他の活動資金収支差額支払資金の増減額気づいたこと
前々年度
前年度
今年度

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