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園児が減ったときの利用定員の見直し — 定員区分と単価の関係・変更の手続き・収入への影響

「園児が減ったのだから、収入もそのまま減るしかない」— そう思い込んでいる園は少なくありません。施設型給付を受ける幼稚園・認定こども園の収入は、利用定員の区分で単価が決まる仕組みなので、実態に合わせて利用定員を見直すと単価の側が動きます。この記事では、定員区分と単価の関係、変更の手続き、収入への影響を整理します。

この記事の要点

  • 公定価格の定員区分で見る「定員」は認可定員ではなく利用定員。定員区分が小さいほど1人あたりの単価は高く、園児が減って区分に対して人数が少ない状態は単価の面で不利になっている
  • 利用定員を減らすときは、減少の日の3か月前までに市町村長に届け出る(子ども・子育て支援法35条2項)。増やすときは確認の変更を申請する(同32条)
  • 認定こども園の定員区分は、1号は1号の利用定員、2号・3号は2号と3号を合わせた利用定員で見る。外部監査費加算の単価だけは園全体の利用定員で決まる

単価は「利用定員の区分」で決まる

公定価格の基本分単価は、子どもの年齢や認定区分のほかに、施設の利用定員の区分と地域区分で決まります。公定価格FAQは、定員区分の「定員」は認可定員ではなく利用定員だと明記しています(第31版 No.76)。市町村の確認を受けるときに設定した利用定員が、そのまま単価表のどの列を見るかを決めているわけです。

単価表は、定員区分が小さいほど1人あたりの単価が高くなる作りです。定員90人の区分で単価を受け取っている園に実際は60人しかいない状態は、60人の区分の単価より低い単価に、少ない人数を掛けている状態です。園児が減ったときに収入が「人数の減少分より大きく」減ったように見えるのは、この構造のためです。

外部監査費加算の単価で見る定員区分の違い(令和8年度・幼稚園)
利用定員単価(円/人)利用こども数58人のときの加算額(年額)
60人7,500円435,000円
90人5,220円302,760円

外部監査費加算は単価の構造が分かりやすいので例にしましたが、基本分単価も同じ向きに動きます。園児が減っているのに利用定員だけ大きいままなら、定員区分を実態に合わせる検討の余地がある、ということです。

認定こども園の定員区分は「1号」と「2号・3号の合計」

認定こども園の定員区分は、園全体の利用定員で一律に見るのではありません。公定価格FAQは、2号・3号の子どもには2号定員と3号定員を合計した定員の単価を適用するとしています(No.77)。利用定員100人(1号10人・2号60人・3号30人)の園では、1号は教育標準時間認定の単価表の「15人まで」、2号・3号は保育認定の単価表の「81人から90人まで」の単価をそれぞれ適用すると示しています(No.78)。

一方、外部監査費加算の単価は、1号・2号・3号を合わせた園全体の利用定員で決まります。同じ「定員区分」でも、基本分単価と外部監査費加算では見る定員が違うので、試算のときに混ぜないでください。

変更の手続き — 減らすなら3か月前の届出、増やすなら申請

利用定員の変更は、減らす場合と増やす場合で手続きが違います。減らすときは、利用定員の減少の日の3か月前までに市町村長に届け出ます(子ども・子育て支援法35条2項)。増やすときは、市町村長に確認の変更を申請します(同32条1項)。利用定員は認可定員の範囲内で市町村の確認の手続の中で設定するものなので、認可定員との関係も一緒に見ます。

園児が減ったときの利用定員の見直し

  1. 実態を数字で見る

    認定区分ごとの在籍と今後の見込みを月ごとに置き、利用定員に対する割合を出す

  2. 区分ごとの単価を当てはめる

    今の定員区分と、実態に近い定員区分のそれぞれで年間の給付費を試算する

  3. 減らす範囲を決める

    将来の受入れの余地と、加算の要件(定員を条件にする加算があるか)を確かめて減らす人数を決める

  4. 3か月前までに届け出る

    減少の日の3か月前までに市町村長へ届け出る。4月1日からの変更なら年内に段取りを始める

  5. 認可定員も見直すか決める

    利用定員は認可定員の範囲内。認可定員を動かすなら都道府県などの認可権者の手続きが別に要る

収入への影響 — 「人数 × 単価」の両方が動く

利用定員を実態に合わせて減らすと、1人あたりの単価は上がります。園児の数そのものは変わらないので、収入は「同じ人数 × 高い単価」になります。反対に、定員を大きいまま置いて園児が減り続けると、低い単価に少ない人数を掛ける状態が続きます。人数が減った園ほど、単価の側を見直す意味が大きいのはこのためです。

過疎地域などの小さな園には、令和8年度から特別地域保育体制確保対応加算が設けられました。利用定員が20人で利用子ども数が15人以下の保育所・認定こども園が、市町村の協議に参画し、質の確保と地域での連携の取組を行う場合に算定できる加算です。対象の地域と要件は限られますが、園児が減った園の収入を支える仕組みとして令和8年度に加わったものです。

あなたの園の利用定員は、いまの園児数と比べてどのくらい開いているでしょうか。園の定員と人数を入れて加算額を試算できるシミュレーションで、定員区分の違いをまず確かめてみてください。

ご相談・お見積りは無料です。現在の先生に知られることはありません。

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